初回
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長万部からは室蘭本線経由で札幌方面を目指します。ここまでの車両とは色が違い、青とピンクの塗装になっていました。
3月なので稼働はしていませんでしたが、車内には扇風機が付いていました。国鉄のロゴマーク(JNR)が書かれています。
霧が濃くなってきました。このとき北海道地方では広範囲にわたって濃霧が発生し始めていたようで、列車が運休したり、遅延したりしないかヒヤヒヤします。
日本一の秘境駅として逆に有名になった小幌駅も通ります。この旅の計画段階では降りることも検討したのですが、あまりにも列車の便が悪いということで今回は断念…。
こちらは目の前が海の駅として有名な北舟岡駅。霧が濃すぎてよく分かりませんでしたが、うっすらと海面が見えます。
今回は目的地が札幌なので、室蘭方面へは行かず室蘭本線をまっすぐ進みます。これまでとタイプの違う2両編成のディーゼルカー。この列車は思っていたよりも混雑していました。車内も片側のボックスシートが半分のサイズで1人掛けになっていて、少しだけ都市の列車という感じでした。
萩野という駅で通過待ちがあったので気分転換に下車してみました。雪や霧のせいなのか、土を盛っただけのホームに降り立つと、しっとりとした感触でした。
ここで嫌な予感が的中、この列車を追い越す予定の特急列車が濃霧の影響で遅延しているとのこと。この列車も11分ほど遅延して発車することになりました。次は苫小牧で乗り換える予定なのですが、苫小牧での接続時間は約7分…果たして間に合うのか?
案の定、間に合いませんでした。しかし、駅員さんに問い合わせてみると、この後来る特急「すずらん」に札幌まで乗っていいですと仰ってくれました。本当に感謝です。
もし接続列車に乗ることができていたら、苫小牧でこんなにのんびりすることもなかったでしょうから、むしろ良かったと捉えておきます。深い霧の中、構内は広くて少し寂しい雰囲気が最高です。
「すずらん」が来るまで思いのほか時間があったので、駅の外に出てみました。夜だし、濃霧だし、寒いしでここからどこかへ歩いていこうという気にはならなかったので、駅前だけウロウロろうろしていました。
数分の遅れをもって入線してきた「すずらん」。こんなフリー切符の乗客にまで救済措置を施してくださり、本当にありがたいです。図らずも特急列車のリッチ旅になってしまいました。
車内は非常に落ち着いていてゆったりとした座席。快適すぎて本当に乗っていいのか…?と不安になります。検札の方が来て恐る恐る「北海道&東日本パス」を見せると、あっさり了解してくれました。苫小牧の駅からきちんと手配していただいたようです。
列車はスピードを上げて数分の遅れも取り戻し、時刻通りに札幌に着きました。元々の旅程からも20分程度遅れただけのかすり傷で済み、本当に助かりました。
札幌駅、やはり大きいです。これまで訪れた北海道の都市とは一線を画す規模です。もし東京にあったとしても比較的栄えていると評価されると思います。
しかし東京と圧倒的に違うのは、雪の量。函館では歩道はほぼ除雪されていましたが、札幌では積雪があるところがありました。現地の方は普通の歩行スピードで進んでいきますが、私は慣れていないので危険と判断し慎重に進んでいきます。
札幌に来たらさすがに外せない観光地、札幌市時計台を見学。新型コロナウイルスの影響か、観光客は全くいませんでした。
よく「がっかり名所」などと言われますが、夜にライトアップされている姿は幻想的でとても格好いいです。この日はウイルスのため閉鎖されていましたが、平常時は中に入ることもできるようです。開いていたら入ってみたかったです…。
続いて「さっぽろテレビ塔」です。こちらも臨時休業ということで遠くから眺めるだけとします。こちらもライトアップされています。札幌は夜の方が美しいですね。
一通り観光地を見て回った後は、本日の夕飯を探します。
本当はTwitterで教わったラーメン店へ行こうかと思ったのですが、旅程が遅れていることも考慮して「元祖さっぽろラーメン横丁」へ入ってみました。やはり札幌といえばラーメンは食べたいので…。
迷った結果、四代目とらや食堂というお店に入ることにしました。ほかのお店も大変美味しそうでした。観光客向けなので、分かりやすいメニューやキャッシュレス決済にも対応しているお店が多く、私のような初心者にはおススメできると思います。
人気ナンバーワンだという「焦がし味噌ラーメン」を注文。香ばしい旨味の美味しいラーメンです。コクはあるのに見た目の割にあっさりしたスープで、胃にも優しそうな味わいでした。
更に、「サバ節にんにく粉」という粉がカウンターに置いてあり、これを入れると魚介のうまみがアップするとのこと。途中で入れてみました。これが威力がすごくて、少し入れただけで魚介の香りが大幅に強くなります。入れすぎ注意ってくらいです。
ごちそうさまでした。
さて、本日のお宿は「カプセルイン札幌」、その名の通りカプセルホテルです。本来は昨晩の函館もカプセルルームの予定でしたが変更になったので、札幌で人生初のカプセルルームを体験。
狭いですが、思ったより高さはあって安心でした。ただ奥行きが短いのは少し気になりました。身体をまっすぐ伸ばすと足の先が少しだけカプセルに収まらなかったので、横向きになり身体を曲げて寝ました。
カプセルルームの他大浴場や洗面所はとても充実していて、アメニティも豊富で良かったです。ビジネス需要に特化したホテルという感じです(カプセルホテルだから当然ですが)
3月9日【2日目】
移動距離…約353km
歩数…8854歩
つづく