初回
前回
この日は、旭川に宿を取っていた。この列車のさらに後続の定期列車に乗っても、旭川に到達する時間が変わらないことは、前回述べたとおりである。そのため、まずは流氷物語号のもうひとつの停車駅である、浜小清水駅を目指した。
午後になり、流氷はさらに増えていた。これを見ることができたのも、列車を誤乗したことにより時間が遅れたおかげである。
浜小清水駅に到着。
商業施設も併設している近代的な駅である。
近くの丘を登ると展望台があるということなので、行ってみることにした。
既に限界を迎えつつある足腰に、鞭を打ち進む。
この丘の中腹からは、乗って来た流氷物語号と、オホーツク海を一望できた。海上には、すこしだけ氷も見える。
5分ほどでフレトイ展望台に到着した。独特な形をしたこの展望台は、この街のシンボルとなっている。
上からの眺めがこちら。氷泥は見られるものの、流氷としてはやや迫力に欠けるか。
しかし、地球温暖化が進行すれば、数十年後には流氷そのものが見られなくなるという学者もいるという。そう考えれば、貴重な光景なのかもしれない。
望遠鏡を利用して、遠くの流氷を眺めてみた。この辺りにはかなり接岸しているようだった。惜しかったということか。
その後、駅に戻ってきた。釧路行きの列車があるようなので、これに乗り、網走行きに乗り継げる範囲にある未訪問の駅で降りてみることにした。時刻表を眺めていると、隣の止別という駅が唯一それに該当することがわかった。
そうと決まれば、さっそく止別駅へ向かう。
止別駅に到着した。私の他にも降りた客が1人いた。
この駅には、木造駅舎がそのまま残されている。また、駅事務室の跡地を活用しているのか「えきばしゃ」というラーメン店が営業している。身体は芯まで冷え切っていたので、ラーメンを頂こうかと思ったが、この日はすでに閉店していた。
駅舎の中も、JRの係員はいない無人駅とは思えぬ賑わいようである。
折り返す列車が来た。この列車は、例の中斜里駅を通ってきている。その間に新たに2駅も訪問することができたので、やはり知床斜里までの徒歩移動を決行してよかった。
前日も乗車したオホーツク4号で、今度は旭川までの大移動である。
車内では、浜小清水駅併設のセイコーマートで買った食事を広げた。
特筆すべきは、画像左端のガラナサワー。ガラナは、北海道のご当地ドリンクとして知られているが、まさかこんな派生商品があるとは。ガラナを飲める人なら、美味しく味わえると思う。
網走から旭川までは、4時間ほどの乗車となる。この日はアクシデントが多かったので、体を休めた。
旭川駅に到着。急いで宿へ向かう。
この日の宿は、東横イン旭川駅東口店。支度を済ませ、すぐに床に就いた。
つづく