高宮の日本のどこかにいるブログ

個人的なぶらり途中下車の旅。

‘22富山の旅(2)「宇奈月→欅平」

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黒部峡谷鉄道本線|[普通]欅平宇奈月(0921)→欅平

改札が始まると同時に早速ホームへ向かった。黒部峡谷鉄道では、この橙色の小さな客車列車が運用されている。わが国では貴重となった762mmゲージを採用しているという点も興味深い。

普通車は、窓のない開放的な車両となっている。背もたれはないが、最後列に座ると寄りかかることができてラクである(ただし、途中で進行方向が変わることに注意)

 

マスコットキャラクター「でんちゃー」のお見送りで、トロッコはゆっくりと走り出す。

 

富山出身で知られる室井滋さんの小気味良い案内も交え、トロッコは峡谷を進む。最初に渡るこの橋は「山彦橋」は、トロッコの音が山に響くことからその名がついたという。

 

木々も程よく色づき、絶好のトロッコ日和である。

 

車窓には、木管事件で有名な黒薙宇奈月間の引湯管も見ることができる。現在は塩ビパイプが用いられているように見受けられる。これなら無権利の土地を通過していたとしても、経路を容易に変更できるだろうか。

 

宇奈月湖のほとり佇むこの建物は、新柳原発電所。湖畔に立つお城をイメージしたデザインだという。ぜひ見学してみたいと思ったが、最寄り駅である柳橋駅は一般の乗客は乗り降りができず、公開も行われていないようである。

 

列車が峡谷を進むにつれ、木々の色づきも進んでいく。エメラルドグリーンの湖面とのコントラストが美しく、思わず息をのむ。

 

列車が急峻な谷を渡る場面も何度かあり、高所恐怖症の方は要注意である。窓付きの「リラックス車両」に乗れば、恐怖感は軽減されるのかもしれない。

 

反対方向から列車がやってきた。様子がおかしいのでよく見てみると──

 

なんと工事用の列車だった。古そうな客車や貨車を連ねているが、工事関係者は皆リラックス車両でくつろいでいた。個人的には、後ろから2両目の古そうな客車にぜひ乗ってみたいと思った。

 

木々も色落ち、体感気温も下がってきた。窓無しの普通車は、想像以上に寒いので対策が必要である。

 

終点の欅平駅に到着。宇奈月からだと1時間20分ほどの乗車時間となる。

 

当駅の駅舎はきれいに整備されている。到着した瞬間にトイレに長蛇の列ができたが、内部には大量の便器が(女子トイレについては断言できないが)設置されおり、思案外すぐに解消された。私は駅舎の写真を綺麗に撮るため、その一部始終を見ていたのである。

 

つづく