初回
前回
2023年12月15日
四国を去る最後の日は涙の雨に降られた。
高知から上り始発列車に乗り、北上して本州を目指す。
大歩危駅で停車時間があったので降りてみた。
ホームに展望台が併設されていて、改札内にいながら大歩危峡を眺めることができる。大理石の彫刻のような美しい岸壁が長い距離に渡って続いている。
引き続き土讃線に乗り、阿波池田で乗換えた。四国が誇る一大ターミナルだが、霧が立ち込め幻想的な雰囲気に包まれていた。
この列車は坪尻駅で停車時間がある。ここでも降りてみることにした。
この駅は四国一の秘境駅としても名高い。周辺に人の気配はなく、鉄道以外でのアクセスも非常に困難である。
停車時間が長いため周囲を散策したが、1軒の廃屋があるだけだった。
スイッチバック構造を有していることでも有名なこの駅では、普通列車は一度脇に逸れて特急を退避する。このあと我々の普通列車は、向きを変えて元の線路に復帰するのである。
そんな険しい四国山地を抜けると、まもなく終着の琴平駅である。
土讃線の琴平以北は電化されていて、都会的な電車が走っている。
坂出でマリンライナーに乗り換えた。
四国に別れを告げる。
先ほどのマリンライナーは混雑して座れなかったので、児島で普通列車に乗り換えた。
岡山駅に到着。
ここからは赤穂線直通の列車で東へ進む。
播州赤穂で乗り換えて姫路に着いた。
ホームの岡山方に立つと、遠くに姫路城がそびえる。
姫路からは新快速で一気に滋賀県米原へ。例によってこの区間は睡眠状態にあり、記憶がない。
彦根駅で架線トラブルがあった影響で遅れてやってきたのは、大垣行の普通である。
大垣で新快速に乗り換えた。相変わらず通いなれた道で日も傾き、ブログに特筆することはない。
豊橋でも乗り換える。カメラの設定を間違えて真っ暗な写真を量産してしまった。
浜松で乗り換えてそのまま上り列車へ。ここからはロングシートの車両になり、旅というよりただの移動という感じである。
静岡でも同様に乗り換える。
強風の影響で少し遅れたが、熱海でも予定通り乗り換え、無事に東京に帰ることができた。
おわり