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筑前前原で普通列車に乗り換えて西へ進み、佐賀方面を目指す。この区間では、全国的にも貴重になってきた103系電車が活躍中である。
普通列車では、快速列車よりもゆっくりと景色を楽しむことができる。
和多田駅で下車し、駅前のコンビニで水分を補給した。
この区間は単線なので、折り返した列車に乗ってみることにした。
浜崎駅で下車。駅名からして海が近いのかと思ったが、そうでもなかった。
さらに反対方向の列車に乗って移動する。JNRのロゴがついた渋い国鉄カラーの車両が来た。
東唐津駅は普通の高架駅である。地元のお母さんと談笑しながら上り列車を待った。
この後の接続列車がないため、暇つぶしに何度も筑肥線を往復していた。
車窓に見えて気になった虹ノ松原駅でも下車してみた。駅舎も木造の古いものが残されている。
当駅は有名な虹ノ松原の中に位置しており、駅を降りるとすぐに松原が広がる。
この日はまだ暑く、木陰の冷気が気持ちよかった。
頃合いを見ていよいよ唐津へ向かうことにした。
唐津駅で唐津線に乗り換える。ここでもお馴染みキハ40が活躍しているが、佐賀県のPRがラッピングされている。
この列車では佐賀までは行かず、一度山本駅で下車。この駅は大正元年に建てられた非常に古い駅舎が残存しており、駅ファンとしてはかねてより訪れてみたい駅のひとつであった。この度念願かなって感無量である。折り返しまでの40分間、駅舎を眺めたり、中で過ごしたりして堪能した。
残してしまった唐津~西唐津間の乗りつぶしも兼ねて、西唐津行に乗車する。
西唐津からそのまま折り返して佐賀に向かう。
長崎本線の肥前浜より先は、西九州新幹線の開業に伴い電化設備が撤去され、現在はディーゼルカーが走っている。どうせロングシートの電車が走るくらいなら、安心と信頼の国鉄型ディーゼルカーが走る方が個人的には嬉しく思う。
この区間は諫早湾が美しく見えることでも知られている。夕暮れの海を眺めながら長崎を目指す体験は、新幹線ではできない。
諫早で長与経由の長崎行きに乗り換えた。この区間も海が見えるはずだが、すでに日が落ちてしまって見えなかった。
この後このまま長崎駅近くののゲストハウスで一泊した。
つづく