江戸城にほど近いことからその時代から大名屋敷が軒を連ねていて、現在でも国の中枢機能、特に政治的なそれが集中している町といえば、永田町です。
新橋駅から都営バス「橋63」系統に乗ると、5つほどの停留所を経て、まさに永田町というバス停に着きました。
停留所のすぐ向かい側には、戦後のほとんどの期間の政治を支配し続け、現在も政権与党を担っている自由民主党の本部が聳え立っていました。警察官とその関係車両等が、いつでもいくつもの目を光らせていて、カメラのシャッターを切るだけでもその視線を感じました。
人々は、すっかり冬というふうな装いですが、銀杏は美しく照り映えています。
この日は、夜の散髪の予定まで手持無沙汰であったため、この街をすこしだけ歩いてみることにしました。
まるで大きな塊のブロックのようなこの建物は、参議院議員会館です。大変良識ある先生方が、国会会期中はここで寝食されていたことでしょう。
現在は感染症対策のため事前予約制となっている国立国会図書館は、その対岸にありました。
そしてその脇にある梨木坂を上っていきました。私が課外授業でここを訪れた際には、貸し切りバスが渋滞をしていた印象がありますが、この日は都心にしてはあまりに寂しく感じられました。
坂を下りて、青山通りという名が付けられた国道246号線を歩いていきました。
独創的なタイル画が印象的なこのビルは、三宅坂ビル。かつて大きな期待を背負い2009年の政権交代を成し遂げた民主党は、ここに本部を置いていました。
それを対岸から見下ろすように立っているのが、超高級マンション平河町森タワーレジデンス。ここでの暮らしは、私には全く想像がつきません。
その足元の小さな道を行くとタイル張りの落ち着いたビルがあり、この3階には野党第一党の立憲民主党の本部が入居していました。
さらに進むと国立劇場がある通りに出ました。この辺りは、比較的落ち着いた雰囲気がありました。
そちら側の道を通って折り返していきました。人通りが少ないためか、ここは歩道の落葉もそのまま残っていました。
おかしな角度ではありますが最高裁判所を観察することもできました。ブロックが積まれたような意匠になっていて、まるで遺跡のようにも見えました。
さらに南へ戻ると衆議院会館が立っていました。その意匠は参議院会館とほぼ変わらないように見えます。
そして国会議事堂まで歩いてきました。あまりに有名な建築です。当然ここにも警察官がおりましたが、記念撮影をしている一般の人も多く、私も堂々と撮影することができました。
その国会に背を向けると、銀杏と林立したビルの対比が面白い景色を見ることができました。
さて、そろそろ脚に疲労がたまってきましたので、国会前庭でこの散歩を終えることにしました。
池の鯉たちが餌を渇望していました。日常的に餌を与えている人がいらっしゃるのでしょうね。
おわり
歩数:約8000歩