初回
前回
大阪駅を発車した後、ここで積み込んだお弁当の配布が4号車で行われました。
銀河号のヘッドマークを模したプラスチック製のお弁当箱に入っており、これは記念に持ち帰ることもできます。
中身は、兵庫名物のたこ飯のおにぎり、大阪名物の芋たこなんきん、京都名物のすぐき漬けに抹茶わらび餅と、関西地区の名物がふんだんに盛り込まれています。駅弁で有名な淡路屋のお弁当というだけあって、冷めても本当に美味しくいただけました。
簡易的な寝台に腰かけて、流れゆく夜景を眺めながらお弁当を食べる。一度この国からは失われかけた体験をすることができて感動です。
お弁当を食べ終わるころ、列車は姫路駅に止まりました。
姫路駅では長い停車時間が設けられており、本来はホーム上の「えきそば」を楽しめるはずでしたが、兵庫県の新型コロナ新規感染者数が増えていることを受け中止になってしまいました。
隣のホームには、レールを運んでいる車両が入ってきました。これほど遅い時間に駅にいることもあまりないことですから、お蕎麦を食べられなくてもこうして楽しめると思います。
その後は車内に戻り、フリースペースで開催されているVR星空体験などをさせてもらったあと、自席に戻り休むことにしました。
このWEST EXPRESS 銀河は、実は国鉄時代に製造された古い電車を改造して作られたということで、独特な揺れや音があります。しかしそれも味ということで、むしろ心地よい子守歌となっていると思います。
2021年4月3日
一度は起きられたのですが二度寝してしまい、意識がはっきりしたころには外が明るくなっていました。
この駅は鳥取県の山間に位置しており、朝の空気が非常に気持ちいいです。周囲に人がいない場所で、マスクを少しずらして沢山吸いました。
東海道本線と比べて線路の規格が低そうな感じもいいです。
ホームでは「銀河マン」や地元の方たちによる歓迎イベント、トマトジュースやお米の配布が行われていました。
その地元の方が、「今日はパノラマ仕様のやくも号が来る」という話をされていたので、多くの乗客がカメラを構えていました。
さて、ここで頂いたお米とトマトジュースを紹介します。トマトジュースは車内で飲みましたが、果肉感が残っているのに非常に優しい甘さで美味しかったです。今度は生のトマトも食べてみたくなりました。
列車は日野川に沿って北上していきます。
山陰本線と合流する直前には、大山が見えました。山頂付近が雲に覆われていますが、本当に美しい形をしています。
山陰本線に入って最初の停車駅は米子です。
山陰の象徴的なタラコ色のディーゼルカーと並ぶ銀河号。山陰はこれまでも訪れたことがありますが、何度でもリピートしたくなる魅力的な場所です。
ここではお水や入浴剤などをいただきました。
さて、米子駅を出発すると、ここで積み込まれた朝食の配布があります。ボリューム満点の幕の内弁当と、このおにぎり弁当から選ぶことができます。残してしまったら勿体ないので、私はおにぎり弁当を選択しました。
おにぎりには「星空舞」というブランド米を使用しているということで、これは粒がしっかりしているのに甘みがあって非常に美味しいです。
列車はその後、いくつかの駅で乗客を降ろしつつ快走していきます。松江駅を出ると、雄大な宍道湖を車窓に見ることができます。
京都駅出発から12時間あまり、終点の出雲市駅に到着です。
銀河号とはここでいったんお別れです。
つづく