初回
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新得から先は、再び鉄路が復活する。単行のディーゼルカーに乗り、帯広を目指す。
地元客と思われる乗客も多く、車内は賑わっていた。
やはり列車は、安心感が違う。
途中の芽室駅では、行き違いのための停車時間があり、降りてみることにした。
この駅の駅舎は、大きな時計台が印象的である。この停車中に、記念入場券を購入している乗客もいた。
発車時間が近づいてきたため、急いで列車に戻ることにした。しかし行き違い列車が遅れており、発車も数分遅れた。
帯広に近づくにつれ、乗客も増えてきた。線路も高架化されている。
帯広ですぐに釧路行きに乗り換えることができた。この2両編成の列車には既に多くの乗客がおり、窓側の座席はすべて埋まっていた。
池田で大方の乗客が下車し、車内にも空席ができた。私も窓側の座席を確保することができた。
この列車においては、厚内駅で停車時間があったため、ここでも一度降りてみることにした。
この駅には、古い木造駅舎が残されている。以前は駅事務室があったのだろうか。しかし現在は無人駅となっており、駅舎の半分以上の窓やドアが塞がれている。
駅舎の内部も薄暗い。
跨線橋に上ると、遠くに太平洋が見える。
冷えた潮風を胸いっぱいに吸い。列車に戻った。
駅を出ると、この線路はさらに太平洋へ近づく。
太平洋を離れ、凍てついた川をいくつも超えて、列車は釧路を目指す。
贅沢な時間が流れていく。
釧路駅に到着。ここでさらに乗り換える。
数分で東釧路駅に到着した。
この駅はレンガ積みの個性的な駅舎を持っている。無人駅のようだが、このときは係員数名が作業を行っていた。
駅前の道路だが、アスファルトによる舗装がされていない。
駅前のコープさっぽろでお弁当を購入し、駅ホームで頂くことにした。
実はこのコープには、暖房が効いたイートインも備え付けられていた。しかしこの無人駅で食べた方が、絶対に美味しく感じるはずである。
つづく
つぎ